2014年8月19日火曜日

東京スリバチ散策ログ


東京に行きました。
今回GPSロガーで記録した行動のログを簡潔に紹介します。



行動ログ全体図

5mDEMを用いてカシミール3Dで作成したものに加筆

GPSログの表示は、散策した場所を山吹色の点で強調するように設定してあります。
参考にしたのはランドスケープアーキテクトの石川初氏のツイート。(こちらこちら

さて、馴染みが薄い人はびっくりするかもしれませんが、上の地図は東京の地形です。
国土地理院が発行する5mメッシュ標高データをカシミール3Dというフリーの地図ソフトで変換したものです。

面倒くさいので、ここで多くは語りませんが、東京首部は大まかに山の手と下町低地に分けられます。
左側の深緑色から赤茶のグラデーションで示されているのが武蔵野台地の東端である山の手、右側の薄緑色から青のグラデーションで示されているのが下町低地です。
武蔵野台地の中に、無数の谷が複雑に刻まれているのが東京の地形の特徴です。

荒木町から鮫河橋

5mDEMを用いてカシミール3Dで作成したものに加筆

まず最初に訪れたのが、新宿区荒木町。近年のスリバチ学会の活動によって脚光を浴びている一級スリバチです。自分はまだ行ったことがなかったので行ってきました。

市ヶ谷で下車し、そこから紅葉川の暗渠を辿り曙橋まで。曙橋から南の台地に上って、そこから荒木町の窪地に下り散策をおこないました。
さて、冒頭で一級スリバチという聞き慣れない言葉を使いました。一級スリバチとは、四方向を丘で囲まれた地形のことで、スリバチ学会によって定義されました。
一般的によく見られるスリバチ地形は、必ずどこかに水が流下していく出口があります。この三方向を丘で囲まれた地形は二級スリバチと定義されています。
今までは暗渠を歩くことが多かったので、一級スリバチとはほとんど縁がない生活を送っていました。
晴れて今回は一級スリバチを訪れることができました。

5mDEMを用いてカシミール3Dで作成したものに加筆

先程の地図からログを消したものです。
中央ピンクのまんまるで囲まれた場所が荒木町の一級スリバチです。

さて、荒木町のスリバチを一通り散策した後は、偶然見つけた新宿歴史博物館に立寄りました。最近気になっていた大正から昭和初期にかけての娯楽文化に関する展示が多く、じっくり眺めているうちに気付いたら1時間半くらい滞在してしまいました。
その後、前から気になっていた坂道や、最近読んだ藤森照信「建築探偵の冒険・東京篇」で触れられていた鮫河橋というスリバチを歩き、なんだかんだ当てもなく歩いて辿り着いた信濃町で総武線に乗りました。

下落合

5mDEMを用いてカシミール3Dで作成したものに加筆

高田馬場でJRを下り、下落合の散策をおこないました。
中村彝のアトリエが下落合にあったことを最近知ったので行ってみました。
「彝と大観は絵の大家」でお馴染みの、あの彝です。
これについては後ほど別記事で紹介します。

王子・赤羽・西が丘


5mDEMを用いてカシミール3Dで作成したものに加筆

王子で電車を降り、見つけたラーメン屋で遅い昼食を食べました。
そのあと名主の滝公園で滝を眺め(本当は滝行したかった)、徒歩で西が丘に向かうも坂を登って十条駅の辺りでバテてバスに乗り、西が丘サッカー場へ。この間のログが何故か記録されていません。
西が丘での空白の時間を経たのち、赤羽駅までスリバチに沿って歩き、赤羽でもラーメンを食べてこの日の散策は終了。
電車に乗って帰宅しました。

関連項目

カシミール3D
こんなに便利なソフトがフリーでいいんでしょうか。
デジタル標高地形図ってこんなにおもしろい!(国土地理院)
東京の地形を解説したページです。
河川&暗渠ルートマップ(神田川水系)(Googleマップ)
神田川水系の暗渠をGoogleマップで表示した地図です。重宝します。
東京地形地図
Google Earthで表示する段彩地形図です。超楽しい。
スリバチに誘われてep.2(Matogrosso)
スリバチ学会皆川会長による荒木町の一級スリバチの解説。
下落合をめぐる中村彝(落合道人)
落合地域に関する歴史文化を広く深く掘り起こすブログ。別件で見ていたのですが、奇しくもこのサイトで郷土の先人である中村彝のアトリエのことを知りました。

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